●表在性皮膚化膿性感染と皮膚潰瘍、褥瘡(じょくそう)《床ずれ》
皮膚にできる表在性の感染性疾患・毛囊炎、癰(はれもの)、疔(ちょう)など、また慢性の皮膚潰瘍、床ずれなども抜缶療法の対象になる。いずれも難治性でなかなか治らないときに用いると、抜缶療法は効果がある。
※取穴:いずれも局所、ST36.足三里、SP6.三陰交。
全身の気血の流れをよくするために、多気多血の陽明経のST36.足三里と、足の交会穴であるSP6.三陰交に、5~10分間、留缶する。また床ずれには傷を避けて周囲に抜缶するか、周囲から病巣の下を潜らせるように横刺し、刺針した痕に抜缶すると効果が上がる。また手術後に化膿してなかなか治りにくい手術傷から留缶し、膿を吸引すると傷口の痛みや傷の回復も早まる。
※治療方法:実習します。●虫刺され
日常生活の中で、特に田舎では初夏から百足(むかで)や蜂、毛虫などが活発に活動する時期になる。百足に咬まれると猛烈な痛みがあり、蜂に刺されると痛みとともに痒み、毛虫の痛みを伴った痒みは耐えがたい。軟膏やヒスタミン剤などは、即効性がないが、刺絡抜缶療法が確実に即効効果を発揮することができる。
※取穴:受傷局部、GV14大椎、BL40委中。受傷した部位が、手足の場合は抜缶できないなら、八邪あるいは八風に三陵針で刺絡し出血させる。
※治療方法:実習します。<参考資料:抜缶療法の臨床応用、西田 皓一著>
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