2012年8月15日水曜日

第25回日本疼痛漢方研究会・学術集会(2)

 2012年8月14日(火)のブログの続きです。
 ワークショップ【口腔顔面領域の各種痛みに対する漢方処方】~基調講演~口腔内領域の痛みと漢方~横浜薬科大学・漢方薬物学研究室・教授「石毛 敦」先生の講演の続きです。
【講演】炎症などの熱症状が主であるのばらば、黄連解毒湯、血虚症状(四物湯が主冶)を伴う場合は、黄連解毒湯と四物湯の合方された温清飲(うんせいいん)が用意されている。これらの症状が長引き不安感も強く表れた場合には、温清飲に気の落ち込み不安感などを改善させる目的で理気生薬を配合し、それに痒みや痛みをとる生薬も加えた荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)が用意されている。このように口腔領域の多彩な症状を改善させる漢方薬は実に多いのである。<講演より抜粋>

黄連解毒湯


四物湯















温清飲(うんせいいん)
 黄連解毒湯と四物湯の合方である。皮膚の乾燥、顔色が悪い、貧血等(血虚症状)に炎症など熱症状が生じた場合に適応がある。炎症と血虚症状が共存した場合に用いられる方剤である。














荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
 温清飲を基本とし、気の落ち込みや不安感を治す柴胡薄荷の配合があり、痒みや痛みを荊芥防風で改善させる方剤構成となっている。したがって、ストレスがあり、慢性の炎症、血虚症状のある歯茎の違和感や痛みにも使用できるものと考えられる。                                                

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